最近のブログ

土地・建物の予算の出し方4

2025.7.5

平屋を建てるにあたり、どれくらい土地の広さが必要となるのかは、「中庭」をつくるか否かで大きく違ってきます。

「中庭」をつくらない場合、リビングの位置が南になると思いますが、リビングの窓から直射光をたっぷりと採り込むにはリビングから敷地境界までそれなりに距離を取らなくてはいけなくなるのに対し、「中庭」をつくればそうする必要がなくなるからです。

✔中庭のメリット

「中庭」があれば、自然と隣に建つお家から充分な距離が取れる場所に窓を設置出来るようになるし、直射光が入ってきにくい部屋には「中庭」に入ってくる直射光を壁に反射させた光と天空光を届けてあげればそれだけで充分明るくなるからです。

プライバシーが担保された「中庭」の窓には、視線と共に光までも遮ってしまうカーテンを設置する必要がありませんからね。

結果「中庭」をつくるか否かで平屋を建てるにあたり必要となる土地面積が、ざっと15〜20坪ほど違ってくることになります。

仮に、延床面積28坪の平屋を建てるとしたら、「中庭」がある場合60坪前後もあれば充分なのに対し、「中庭」がない場合それよりも15〜20坪程度広い75〜80坪ぐらい広さがないといけないといった感じです。

土地価格に換算すると、坪単価が20万円のエリアだとしたらそれだけで300〜400万円前後違ってくるというわけです。
かつ、生涯払い続ける固定資産税の金額も違ってきます。

✔️外構費も大きな差が生じる

また「中庭」の有無は土地代に影響を及ぼすだけじゃなく、外構費にも大きな影響を及ぼします。

「中庭」がないお家はプライバシーを担保しにくい上、防犯性も担保しにくいため、心理的に敷地に入ってきにくい工夫を外構工事で施さないといけないし、ウッドデッキを使うにせよ部屋でリラックスして過ごしにせよ、なんらかの手段によって目隠ししないといけないからです。

「中庭」があるお家は、採光を中庭から確保出来ることから外周部に大きな窓を設置する必要がなく、結果、外壁そのものが境界壁の役割を果たすし、ウッドデッキを使うにせよリビングで過ごすにせよ、全く人目を気にする必要がありません。

そんなわけで、土地代と外構代を合計するとざっと400〜600万円ぐらいは差が生じるのではないでしょうか。
もちろん、住みたいエリアによってこの差は違ってきます。

✔️必要な土地面積の算出方法

平屋を建てるために必要となる土地の広さは、「中庭」がある場合、
前回までに算出した面積
+「中庭」として確保した面積
+余白10坪(家の周囲の通路)
+駐車場面積(1台4.5坪×台数)
で求めていただけます。

仮に前回までで求めた面積が25坪で、中庭で必要な面積が3坪(=6帖)で、置きたい車の台数が4台だとしたら、25+3+10+18=56坪という感じです。

また、中庭がない平屋にする場合、中庭分を足す必要はありませんが、日当たりを確保するための余白が20坪程度余分に必要となるため、25+10+18+20=73坪は土地面積が必要だということになります。

 

いかがでしたか?

これはあくまで目安なので、常にこの計算通りになるかと言われると決してそうではないのですが、こうやって「どんな家を建てたいか」から必要な土地の広さを出しておくと、土地探しをしやすくなるのは間違いありません。

なので、土地探しをしなければいけない方は、①自分がどれくらいの広さの家を求めているのか?
②その家を建てるためにはどれくらいの広さの土地が必要なのか?
あらかじめこの2つを算出してから、土地探しに動き出していただければと思います。

 

藤井

カテゴリ:お家づくり, 資金計画
↑TOP