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2025.9.6
2階建てに比べて平屋は、家そのもののコストが割高なイメージがありますが、
・階段がいらないこと。
・廊下を減らすことが出来ること。
・全ての部屋と収納が同じフロアにあることから部屋を減らすことが出来ること。
この3つの理由から2階建てに比べ、面積が大なり小なりカット出来るため、結果的に2階建てよりも安く建てることが出来たりします。
そして、高性能化が進む現在においては、以下の2つの理由によりほぼ確実に安く建てられると言っても過言ではないのではないでしょうか。
まず、1つ目の理由が「制震ダンパー」が2階建てでは基本必要なのに対し、平屋にすれば必要じゃなくなるからです。
細かく部屋を仕切る2階に比べ、広々としたLDKをつくる1階は壁が圧倒的に少なくなる上、基本全ての部屋を南向きでつくろうとします。そのことから、南と北の壁量バランスが悪くなる傾向がある2階建てのお家は、地震の時はもちろん日常的な重量車両の通行による揺れや強風時の揺れなどの影響も受けやすく、耐震等級3の取得だけでは心許ないです。
それに対し、平屋は上からの荷重が小さく地震の時はもちろん、日常的な重量車両の通行による揺れや強風時の揺れなどの影響を受けにくいです。
そのため、耐震等級3を取得する場合でも2階建てのように、柱や壁の位置に制限をそう受けることもありません。
もっとも、より安心感を得たいという方は、平屋の場合でも「制震ダンパー」を設置するのも良いと思います。
2つ目の理由が、仰々しい「空調設備」を設置する必要がなくなるからです。
どれだけ断熱性能を高めても、上下階の温度差は生まれることから、2階建ての家で快適に暮らすためには、空気を循環させるための仕掛けが必要となります。
それに対し、平屋の場合、無駄な廊下さえ量産しなければ、リビングの空調設備さえ動かしていれば、基本的には家全体に空気が行き届きます。
今後は、住宅ローン控除の兼ね合いから、ZEH基準以上で建てることが基本となりますが、そうなれば、これまで以上に外気の影響も受けにくくなるし、壁に比べて断熱が弱い窓ガラスからも熱が逃げていきにくくなります。
ZEH基準となると、太陽光発電も標準搭載になるため、太陽が出ている間は電気料金を気にすることなく空調設備をつけておくことが出来、結果、家の中をより快適に保ちやすくなります。
要は平屋にすればそれだけで自然と「耐震」や「断熱」を高めることが出来、それらにお金をかける必要がなくなるというわけです。
ですので、これから家を建てようとお考えの方は前向きに平屋をご検討いただけたらと思います。
とはいえ、平屋はつくり方を間違えるとコスト的にも暮らし的にも最悪の事態を引き起こしかねません。その点には十分注意してください。
藤井