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土地・建物の予算の出し方7

2025.7.26

建てる家の大きさが分かれば、必要となる土地の広さを算出することが出来るのですが、2階建てを建てる場合も平屋同様に「中庭」をつくるか否かで必要となる土地の大きさが違ってきます。

以前もお伝えしたように「中庭」がない場合、採光を確保するための余白を充分に設けないといけないのに対し、「中庭」があれば基本その余白が必要ないからです。

また、2階建ての場合、1階にどれくらいボリュームを持たせるかによっても必要となる土地の広さが違ってきます。
1階が広くなればその分必要となる土地に広さが違ってくるからです。

そんなわけで、この2点にフォーカスしながら少々極端ではありますが、「中庭あり」かつ子ども部屋が1階のパターンと、「中庭なし」かつ子ども部屋&寝室が2階パターンを例に出しつつ必要となる土地の広さについて考えていきたいと思います。

 

「中庭」をつくりつつ、1階に子ども部屋を配置する場合

まず「中庭」をつくりつつ、1階に子ども部屋を配置する場合、玄関を2帖、玄関収納を2帖、リビングダイニングキッチンを16帖、階段を2帖、水回り全体で6帖、子ども部屋2室で9帖、子ども部屋の収納をそれぞれ1帖ずつ、パントリーを3帖、中庭を6帖だと仮定したら、合計が48帖となります。しかし、これに玄関ポーチとして1帖を足し、かつ坪数に直すと24.5坪が1階に必要な面積ということになります。

そして、駐車台数が3台だとしたら、1台に必要な広さが4.5坪なので「4.5坪×3台=13.5坪が駐車場に必要なスペース」となります。
そのため、先程の24.5坪にこの13.5坪を足し、かつ建物の周囲に必要な余白10坪を合わせると、この家を建てるために必要な土地に広さは、48坪ということになります。

 

「中庭」をつくらず、子ども部屋も寝室も2階につくる場合

一方で、「中庭」をつくらず、子ども部屋も寝室も2階につくるとしたら、家の面積は、玄関2帖、玄関収納2帖、リビングダイニングキッチン16帖、階段2帖、水回り全体で6帖、客間的要素の部屋に6帖、パントリー3帖だとしたら合計で34帖となります。プラスこれに玄関ポーチ1帖を合わせると、35帖、坪数換算で17.5坪ということになります。

そして、先程と同じように駐車スペースとして3台分、合計13.5坪必要だとして、これに家の周囲の余白10坪を足し、さらに採光のための余白として10坪をプラスするとしたらこの家を建てるために必要な土地の面積は51坪ということになります。

いかがでしょうか?
なかなか現実的な数字ではないでしょうか。

このように単に2階建てを建てると言っても、中庭のあるなしや1階のボリュームによって必要となる面積は全然違ってきます。そして、必要となる面積が変われば、土地購入のために必要となる費用や外構工事に必要となる費用も大きく違ってきます。

先程の例で言えば、必要となる土地の広さが13坪違ってくるので土地の坪単価が20万円だとしたらそれだけで260万円違うし、それに加えて「中庭」の有無によって外構工事の負担が100万円以上変わってくると思うので、合計すると360万円以上負担が変わってくるという感じです。

 

というわけなので、単純に家のことだけを考えながら家を見に行くのではなく、その家を建てるためにはどんな土地が必要で、どれくらい外構工事がかかりそうなのかまで考えながら家を見るようにしていただければと思います。

「中庭」があることで、家が高くなるという風に単純に考えてしまいがちですが、たとえ家が100万円高くなったとしても、家以外の費用を300万円抑えられたら、結果的に家づくりの予算を抑えられることになります。
また、もっと言うなら家の予算も上がらないようにすれば、土地や外構の費用を丸々抑えられるようになるので、くれぐれも先入観だけで物事を判断しないようだけ注意しましょう。

 

藤井

カテゴリ:お家づくり
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